クバ扇

中国南部から台湾、沖縄、九州南部に自生するヤシ科の植物「クバ」は、古くから沖縄の暮らしに根付き、さまざまな生活道具の素材として広く使われてきました。

その中でも、クバの葉を使用して作られる「クバ扇（クバオージ）」は、単なる涼をとるための扇としてだけでなく、現代においても盛んに行われている沖縄の豊年祭において象徴的な存在です。豊穣や豊漁を祈願し感謝するこの祭りで、神役はこの扇を手に踊ります。

クバの葉を石に乗せて天日干しにし、半枯れになったら、真ん中の骨のところで二つに裂き、そこを背骨にして半円形に切ります。あとは数日間ほど畳の下に敷いておくと、形が整ってピンと張ったクバオージの完成となります。

自然素材の温かみと風合い、そしておおらかな使い心地。軽い仰ぎ心地で柔らかな風を生み出す伝統的な民具。壁掛けにして、目にも涼しい夏のインテリアとしても。

【素　材】 クバ（和名：枇榔｜ビロウ）
【サイズ】 小：約25 x 30cm　大：約30 x 40cm
【作り手】 沖縄・与那国

: : : 素材の特性とご使用上の注意 : : :

・天然の素材から作るためサイズのばらつき、シミ、キズなどの個体差が生じます。