2024年最後の企画展『続 こぎんと衣』が終了しました。作り手のおふたりと試行錯誤を重ねたこぎん刺しを施した働く衣をご覧いただき、お手にとっていただきありがとうございます。

こぎん刺しの野良着、かつて農家の娘たちはまだ見ぬ未来の家族のために、麻を育て、糸を紡ぎ、織り、染め、その生地に思い思いのこぎん刺しを施し、その反物を持って嫁いだと言われています。

林業や農業などに携わる家族、夫の健康と安全と幸福を祈りながら仕立てられた働く衣、それがこぎん刺しの原点なのでしょうか。そうだとしたら、私たちもその在り方や精神性に触れ、知り、近づきたい。そのことが今展で最も念頭に置いていたことでした。

2週間、こぎん刺しのこと、衣服のこと、たくさんの方々とさまざまな思いを交感するような濃密で充実した時間でした。

ハリノヲト 植木友子さん、tembo. 土屋桂さん、このおふたりでなければ生まれなかった作品と空間。またきっといつかと思っております。

皆さま、ありがとうございました!